犬の栄養学入門!【タンパク質/炭水化物/脂肪/ビタミン/ミネラル/水】足りないor摂り過ぎるとどうなるの?

犬の栄養学入門!【タンパク質/炭水化物/脂肪/ビタミン/ミネラル/水】足りないor摂り過ぎるとどうなるの?犬にとって必要な栄養を6大栄養素と言われています。

どんなものから摂取できて、過剰に摂取するとどうなるのか知ることで愛犬のバランスの取れたドッグフード選びに役立ちます。

例えば食パンが主食のワンちゃんはどうなるでしょうか?
食パンはほぼ100%炭水化物です。炭水化物を摂り過ぎると糖分が過剰になり糖尿病になるリスクが高まります。偏った食生活で健康リスクが高まるのは人間も同じですが、人間は毎日違うものを食べるのに対して犬はほぼ毎日同じものを食べます。

だからこそ犬の栄養について飼い主がしっかりと知識を身につけておく必要があります。
また手作り食は栄養学の知識のある人でないとかえって危険ですので是非バランスのとれたドッグフードをおすすめします。

それでは犬の6大栄養素とは何かを順番に見ていきましょう!

タンパク質=体を作る

特に重要な栄養素はタンパク質で人の4倍以上を必要とします。

体のあらゆる組織と器官に必要不可欠な要素です。
軟骨、腱、靭帯、筋肉、皮膚、毛、爪、血液中の成分、酵素、ホルモン・・・など
今撫でている愛犬の全てがタンパク質で出来ていると思っても過言ではありません!

タンパク質の質も大事!

タンパク質なら何でもいいのかというと違います。
その質も大切です。質とはどれだけ効率的に体に役立つかということです。

植物性よりも動物性タンパク質!

タンパク質には、「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」の二つがあります。

動物性タンパク質:肉、魚、卵、チーズ、牛乳
植物性タンパク質:大豆、豆腐、米、トウモロコシ、小麦

元々肉食動物の犬にとって動物性タンパク質の方が消化吸収しやすい体になっています。体で合成できない必須アミノ酸は動物性タンパク質の方がバランスよく含まれています。

犬にとっての 「必須アミノ酸」とは
動物性タンパク質の方が植物性タンパク質よりもバランスよく含まれ吸収しやすい。(バリン・ロイシン・イソロイシン・スレオニン・メチオニン・フェニルアラニン・トリプトファン・リジン・アルギニン・ヒスチジン)

ですが市販されているドッグフードの原材料をみると植物性タンパク質がメインで作られているものが多いのです。お肉より加工がしやすく安価なためコストダウンのために多く使用されています。

ドッグフード おすすめ 無添加 肉副産物 危険 酸化防止剤 BHA BHT

市販されているドッグフードの例

体のベースになる栄養素ですので犬にとっての必須のアミノ酸をバランス良く含んでいる動物性たんぱく質がメインのものを選びましょう!

足りないとどうなる?

体のあらゆる部分に影響が出てきます。特に子犬期はタンパク質不足により成長が不十分になります。成犬でも免疫が弱くなることで病気を引き起こしやすくなったり、抜け毛や毛艶が悪くなったりします。

摂り過ぎるとどうなる?

腎機能障害や尿結石症などのリスクが高まりますので腎臓に慢性的な病気を持っている子には高タンパクの食事はおすすめしません。

ですが健康な子にとっては過剰摂取によるリスクよりも摂取しないリスクのほうが高いですので高タンパクの栄養が望ましいです。(2008年にアメリカ飼料検査協会(AAFCO)は犬と猫が必要とする炭水化物の最低量はゼロである一方、たんぱく質は過剰供給になることはないと発表しています。)

炭水化物=すばやいエネルギー源

糖質と食物繊維からできている炭水化物。糖は犬が運動するエネルギー源に、また食物繊維は腸の運動を活発にする働きを持っています。

多く含む食品

米・とうもろこし・麦・じゃがいも・さつまいもなど

ドッグフードの原材料を見ると「とうもろこし」や「小麦」が一番目にきている(=一番多い)ものは非常に多いです。しかしここに安いフードのからくりがあります。

犬にとって穀物は完全に消化できない

穀物とはトウモロコシ・小麦・大麦などの炭水化物を指します。
犬のような肉食動物はこれらの穀物を完全に消化することはできません。

その理由は犬の唾液には「アミラーゼ」と呼ばれる、
でんぷん質の炭水化物を分解する酵素が含まれないためです。

穀物はアレルギーを引き起こしやすい

トウモロコシ・小麦・大麦などの穀物は、消化器官の異常や、皮膚のトラブルや、毛並みが悪くなる、耳感染など犬のアレルギーを引き起こしやすい(アレルゲン)と考えられています。
特に小麦はグルテンの含有量が高く、最もアレルギー性が高いとされています。

コメント

それにもかかわらず炭水化物源として多くのドッグフードでは穀物(とうもろこしや小麦)が使用されています。材料費が安く加工もしやすいため「かさ増し」要因として使用されているのです。

炭水化物の過剰摂取は肥満に繋がるがゼロでも良い?

この炭水化物には必要最低摂取量が定められていません。2008年にアメリカ飼料検査協会(AAFCO)も「犬と猫が必要とする炭水化物の最低量はゼロである」と発表しています。また動物栄養学国立研究会議(NRC)は2006年に、「十分なたんぱく質を与えられていれば、犬・猫は炭水化物を全く必要としないようである」と発表しています。

ですが過剰摂取には問題が有ります。炭水化物は摂取しすぎると脂肪として蓄積されるため肥満の大きな原因になります。

GI値(血糖指数)のバランスの取れた炭水化物構成が理想

人間の栄養学でもGI値というワードはよく聞きます。

GI値とは
炭水化物が消化され糖に変化する速さを表す数値です。すぐにエネルギーになるかの指標ですね。
高GI食品:トウモロコシ、小麦、米などの穀物、じゃがいも
低GI食品:さつまいも、ほとんどの野菜や果物、マメ科植物、豆類、ナッツ類など

高GI食品を摂取し続けると、食後の血糖値の急上昇を繰り返すことになり、肥満やインスリンの大量分泌によるすい臓の負担、糖尿病、高脂血症、脳卒中、心臓トラブルなど愛犬の命に関わる重大な病気に繋がる可能性があります。ですので高GI食品と低GI食品のバランスの取れた炭水化物源の構成が理想的です。

足りないとどうなる?

食物繊維が不足するので腸の動きが弱まり便秘につながります。また糖質不足は体を動かすパワーの源ですので疲れやすくなります。

摂り過ぎるとどうなる?

糖質は使われずに余ると脂質に変化して体に蓄積され肥満を引き起こします。また犬は人より腸が短いため食物繊維を摂り過ぎることは腸への負担を増やして下痢などを引き起こしやすくなります。

炭水化物は結局いるのか?いらないのかというと大切なエネルギー源ですので「必要」です。ですが必要最低摂取量は決められていませんので過剰摂取にならないよう低炭水化物が理想です。またその炭水化物の構成も高GIと低GIもどちらも入っているようなバランスが取れたものが肥満防止のためにもいいですね。

脂質=重要なエネルギー源

少量でも強力なエネルギー源に変わる効率の良さが大きな特徴です。脂肪の持つエネルギーはタンパク質や炭水化物の約2倍も有り、犬の1日の必要エネルギーの25〜30%を脂肪で賄うことができるほどです。

脂肪が多く含まれている食品

動物脂肪、魚、魚油、植物油、亜麻仁油、くるみ、ナッツ類など

脂質のはたらき

  • ビタミンの吸収
  • 食欲の増進
  • 皮膚や被毛を健康に保つ
    →特に「オメガ3脂肪酸」(例:サーモンオイルや亜麻仁油など)が被毛にとっていい働きをしてくれます
足りないとどうなる?

エネルギー源が不足するため体の動きが鈍くなり体力が低下します。また被毛がパサつき毛艶が悪くなったり、皮膚の病気に大きく関係してきます。そして注意したいのがドッグフードの保存状態によってはこの脂質が酸化していたりすると必須脂肪酸欠乏症になります。酸化しやすいためしっかりと正しく保存しましょう。

ドッグフードの正しい保存方法については別の記事でまとめています

摂り過ぎるとどうなる?

体内に蓄積されるため肥満の原因になります。またその脂肪が心臓病や気管の圧迫などを引き起こす可能性があります。大型犬では成長期に股関節形成不全の病気の一因になるなど骨格の病気にも影響します。

脂質と聞くとマイナスのイメージを持ちがちですが重要な栄養素です。シニア犬にとって不要と考えられがちですが、不足することで血管や細胞膜が弱くなり脳出血などの原因にもなります。適度な脂質の摂取は長生きにつながりますので全ステージで非常に重要なエネルギー源です。

ビタミン=体の調子を整える

体を作ったりエネルギー源になったりするわけではありませんが、タンパク質・炭水化物・脂質が十分に機能するようにサポートする裏方の役割をもっています。原材料の素材に含まれることもあれば、添加されることも有ります。

多く含む食品

にんじん・かぼちゃ・豚肉・いちご・りんご・干ししいたけなど

脂溶性ビタミン=油に溶ける
ビタミンA,ビタミンD,ビタミンE,ビタミンK。

水溶性ビタミン=水に溶ける
ビタミンB複合体(1,2,6,12,葉酸など)、ビタミンC

足りないとどうなる?

水溶性のビタミンは必要量以外は尿などで排出されるため不足しがちになります。不足すると疲れが取れなにくくなったり皮膚や毛艶に悪い影響が出てきます。

摂り過ぎるとどうなる?

脂溶性ビタミンは体から排出されにくいので、嘔吐や下痢などの症状を引き起こすことがあります。

原材料を見てみても「ビタミン」の文字がない場合は素材に含まれているパターンですが、通常は「ビタミン◯」が添加されています。添加物ときくとマイナスのイメージを持たれがちですが、ここでいう添加物は科学的な合成添加物ではのであり、また原材料が補えない部分をカバーする意味で必要なものだと思います(原材料だけでビタミンをすべて補うのはやはり難しいのです)

ミネラル=身体機能の維持・調節

ビタミン同様にタンパク質・炭水化物・脂質のサポートをする役割です。また骨や葉などの体の組織を構成する働きもあります。犬にとっての必要なミネラルは12種類あります。

特徴として、ミネラルは単独で作用するよりもお互いの相互作用で働くことが多く、ただ単純にカルシウムを取らせようと多めに加えればいいという単純なものではありません。ミネラル同士のバランスが崩れると病気に繋がるリスクがあるので注意が必要です。

以下に12種類のミネラルをまとめました。ピンク色の背景は多量ミネラルと呼ばれ、たくさん必要と言われています。

ミネラルは12種類
カルシウム 体内で一番多いミネラルです。心臓を動かすため以外にも様々な作用に関係しています。
リン 体内で二番目に多いミネラルです。カルシウムとリンは骨と歯の元になっています。このカルシウムとリンの関係で重要なのは比率です。この割合が崩れると骨格の奇形などにつながります。理想的な比率は「カルシウム:リン=1.0:0.8」と言われています。
マグネシウム 体内の酵素反応に関係していてタンパク質の合成やエネルギーの代謝、筋肉の収縮、血糖値の調整などに作用します。摂取し過ぎると尿に結石ができやすくなります。不足すると成長の遅れ、食欲不振などを引き起こします。
カリウム
ナトリウム
塩素
これらは電解質とも呼ばれ、体の細胞の浸透圧を調整したりととても重要な役割を担います。この電解質が不足すると脱水症状を引き起こします。また逆にナトリウムを摂り過ぎると(高ナトリウム)腎臓や心臓に負担がかかります。
血液中のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンと結合します。
亜鉛 様々な生理機能に関係します。
赤血球と皮膚に関係します。
マンガン

酵素の働きを助けます。

ヨウ素 甲状腺ホルモンの構成成分です。
セレン 抗酸化成分でビタミンEの働きを助けます
足りないとどうなる?

上の表でも示しましたがミネラルはとくかくバランスが大切です。1種類だけ多く摂ることで、他のミネラルの吸収が低下することがあります。

摂り過ぎるとどうなる?

  • カルシウムの過剰摂取→骨の成長を阻害します

    カルシウムは骨に良いという考えで子犬期にたくさん与える方がいますが、かえってカルシウムの過剰摂取となり骨の発達が悪くなります。

  • リンの過剰摂取→腎臓病の悪化
  • ナトリムの過剰摂取→心臓病や腎機能障害
  • マグネシウムの過剰摂取→尿路結石
いろいろと名前が出てきて複雑ですが、ミネラルは良かれと思って獣医師の診断なしにサプリメント等であげないことが重要です。ドッグフードは基本的にバランスよく含まれている総合栄養食ですので、それにプラスして与えるとミネラルが偏ります。またドッグフードを選ぶ際はカルシウムとリンの比率が重要です。理想的な比率は「カルシウム:リン=1.0:0.8」と言われています。

水=必要不可欠な6つ目の栄養素

犬にとって体内の総水分の10%が失われると危篤状態になり、15%失われると死んでしまいます。

愛犬の水は何をあげていますか?

犬にミネラルウォーター(硬水)は与えてはいけません

良い水をあげたいという思いで、たまにミネラルウォーターを与えておられる方がいますが、犬にとっては大変危険です。
というのも先ほど説明した「ミネラル」(=カルシウムとマグネシウム)の過剰摂取につながるからです。

水には硬度によって軟水と硬水がありますが、硬度は水1,000mlあたりに溶けているカルシウムとマグネシウムの総量を表したものです。

硬度が120ミリグラム以下→軟水
硬度が120ミリグラム以上→硬水

日本の水道水の硬度は大体60ミリグラムなので軟水になります。ここでヨーロッパなどの硬水のミネラルウォーターを与えることでミネラルの過剰摂取につながりますので毎日のお水は水道水で十分です。

ミネラルウォーターを飲み続けるとマグネシウムのとりすぎで尿路結石のリスクが高まります。おしっこが出なくなるこの病気は命に関わる状態になりますので注意が必要です。

まとめ

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犬の栄養学入門!いかがでしたでしょうか?

このページをご覧になって頂いたということは愛犬に何かしらの変化が現れたり
ドッグフードに対して疑問を持たれたからだと思います。

気にかけてくれてありがと!

私も愛犬のアレルギーと涙やけに悩むまでは無関心でした。

そこからドッグフードのことや犬の栄養学について勉強しドッグヘルスアドバイザーの認定試験に合格しました。

勉強・研究してみてわかったことは本当にドッグフードが粗悪な原材料だったということです。

昔、家畜として買われていたころの犬の平均寿命は6年ほどで今の半分くらいでした。それは人間の残飯を食べていたり、ワクチンの接種率が低かったからです。

ですが動物医療も発達し総合栄養食としてドッグフードが誕生した今はその平均寿命は倍近くになりました。

それでもなお、利益重視のメーカーが販売するフードには原材料に粗悪なゴミ同然の肉のかすが使われていたり発がん性のある酸化防止剤が平気で使用されています。

その一方でドッグフードの粗悪な原材料を懸念し「本当に安心できるドッグフード」をこだわりを持って販売する品質重視のメーカーが出てきたことも事実です。ですが品質を重視するあまり価格は少し高くなってしまいます。

消費者心理として安い方を購入する気持ちはよく理解できますが、その中身は天と地ほど違うのです。

犬の一生。

その限られた時間をいかに健康に楽しいモノにするかは毎日の食事がとっても大切です。食事によってそれまでの不調がうそのように改善されるケースは本当によくあります。

飼い主が犬の栄養学についてしっかり知識をつけ、値段で判断せずに根拠を持ったドッグフード選びをすることが大切です。

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このサイトでは本当に安心できるおすすめのドッグフードをランキングでご紹介していますのでご参考にしてください。



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ドッグヘルスアドバイザー(認定番号H0533号)愛犬のアレルギーと涙やけに悩みドッグフードを調べるうちに危険な原材料が使用されていたことに気付きました。大切な愛犬にぴったりな安心安全なドッグフードを選びましょう。このサイトがドッグフード選びのお役に立てば嬉しいです。

コメント

  1. ややまる様 より:

    だいずさん、初めまして!いつもブログを参考にしている、ややまると申します。この度はナチュラルドッグフードについての意見を伺いたくご連絡させて頂きました。
    我が家の愛犬は3才半のMシュナ(去勢済)です。太りやすいので、カナガンからの切り替えを考えていますが、一つ不安な点があります。
    それは原材料のベジタブルハーブミックスです。なんとなくサラダのようなイメージを持ちますが、実際のところ、何が使用されているのか分からないので問い合わせてみました。
    > ・入っていないもの:ほうれん草、にんにく、トマト、卵、トウモロコシ、 大豆
    > ・はいっているもの:にんじん、じゃがいも
    その他の原材料や含有量は企業秘密として公開しておりません、との回答が…。
    非公開と言う姿勢に、私はなんとなく不信感を持ってしまいました。イメージ的には◯◯ミールのように、何が入っているか分からないという感覚です。
    ただ総合的にみて、他に変えたいと思えるフードがないのも事実なので迷っています。
    ちなみに、モグワンは何かしら合わない材料があったようで何度も吐いてしまったので与えられません…。
    長々とすみません!
    だいずさんはこのベジタブルハーブミックスについてどう考えますか?また、フードを変える・散歩量を増やす以外に、効果的なダイエット方法をご存知でしたら教えてください!

    • 【ナチュラルドッグフードについて】
      >我が家の愛犬は3才半のMシュナ(去勢済)です。太りやすいので、カナガンからの切り替えを考えていますが、一つ不安な点があります。
      >それは原材料のベジタブルハーブミックスです。

      →どうしてもハーブなどの原材料は季節ごとに新鮮なものを厳選して使用しているため、特定して記載することが出来ないケースがよくあります。

      こちらのフードは完全無添加で副産物も不使用と記載があり、本国イギリスではアレルギー処方食として利用されることもあるフードですので
      ◯◯ミールのような粗悪なものでは無いと思います。

      ただ、太りやすい点でお悩みでカナガンからの切り替えを検討されているようであれば、正直ナチュラルドッグフードはあまりおすすめできません。
      カナガンは穀物不使用ですが、ナチュラルドッグフードには大麦などの穀物がはいっています。

      つまり炭水化物を前より摂取することになります。
      肥満対策としては低炭水化物が望ましいです。

      【今後のおすすめの対策】
      (1)カナガンの摂取量について見直す
      カナガンで少し太ってしまわれたということでしょうか??
      もしそうであればカナガンの摂取量は適量でしょうか?

      去勢手術をするとホルモンバランスの関係でどうしても太りやすくなるので
      給与量通り与えていると、与えすぎということもあります。

      当サイトでもご紹介していますが、
      手術の有無や年齢などの個体差を考慮したフードの適正量の計算方法というものがあります。

      詳しくは
      https://xn--t8j4aa4nxi3dtbc1i7rx172a9u6cmti.com/post-3738

      もしこの計算で著しく与えすぎている場合は、量を減らして様子を見られても良いかもしれませんね。

      この計算に基いて仮の体重で計算してみました↓

      ////////////////////////////////////////////////

      ●5kg オス 去勢手術済 成犬の場合(仮)●
      仮にややまる様の愛犬が5kg と想定すると

      ・PER:234kcal(5キロの犬が1日に必要とするカロリー)
      ↓個体差を考慮したカロリー↓
      ・DER:234kcal×1.6(避妊去勢済の成犬の係数)=374kcal

      カナガンは100g当たり361kcalですので
      374÷3.61=103g

      ということでカナガンのカロリーであれば、仮に5キロであれば103グラム程度で十分ということになります。

      ////////////////////////////////////////////////

      (2)フードを切り替える
      もしカナガンの給与量も適量で、それでも太るor切り替えたいということであれば
      フードの切り替えを検討されてください。

      去勢手術済のワンちゃんにおすすめのフードはやはり肥満予防のフードになります。
      ポイントとしては
      ★脂肪や炭水化物を抑えた食事
      脂肪や炭水化物が控えめで、且つカロリーも抑えられた食事を選びましょう

      ★高タンパク
      カロリーは抑えつつも、筋肉量を維持できるよう高タンパクの食事を選びましょう

      ★給与量を守る
      1日の給与量を超えないよう、必ず毎日スケールで測って与えましょう。

      おすすめのフードとしては、モグワンが丁度低脂肪・低脂肪低カロリーになるのですが愛犬に合わなかったとのことで、同じグレインフリーの商品でクプレラというフードがいいかもしれませんね。

      ◯CUPURERA EXTREME プレミアム・チキン
      http://www.cupurera.com/products/dogfood.html

      ・カナガンと同じチキン味
      ・お肉メインで良質なタンパク質が摂取できる(粗たんぱく質 22%以上)
      ・低脂肪(粗脂肪 5%以上)

      カナガン対比、カロリーも抑えめです(340kcal)

      【その他おすすめの方法】
      >フードを変える・散歩量を増やす以外に、効果的なダイエット方法
      私の愛犬も手術をしておりますが、我が家では散歩を増やす以外に
      家の中で「ボールとってきてゲーム」などを増やして運動量を増やすようにしました。
      愛犬とのコミュニケーションも増えて、おすすめですよ。
      ちょっと疲れているときはしんどいですが(笑)

      ご参考になれば幸いです!

  2. ややまる様 より:

    だいずさん、こんにちは!
    質問の件、丁寧にご回答頂きありがとうございます!
    愛犬の体重がなかなか減らず、低カロリーのフードばかり探してましたが、それよりも低炭水化物の方が望ましいのですね。大変勉強になりました!
    愛犬が太ってしまったのは、フードをワイルドレシピに変えてからなのです…。それ以前はナチュラルチョイスの体重管理用をあげていたのですが、グレインフリーと言うものを知りこちらに変更。カロリーが増えたものの、給与量はほぼ変えていなかったので徐々に太っていきました…。そして、色々と紆余曲折を経てカナガンに辿り着き、現在に至ります。
    カナガンに変えてからは、まだ2ヶ月弱なので体重に変化がなくても仕方ないのかな…?
    フードの計算式、試してみました!
    我が家のMシュナは、現在の体重が10㎏です。平均的なMシュナと比べ2回りくらい?体格が良いですが、獣医師曰く、元々体高もあるので理想体重は9㎏くらいです、との事。
    カナガンのカロリーで肥満犬の式に当てはめると、目標体重9㎏の場合1日141.44g。我が家は3食なので、1食あたり47.1g。となりました。
    …ん?? 今あげているのは、1食45g…。うーん、それより少ない…笑

    散歩も最近は1時間から1時間半に増やしたんですけどねぇ、困りました…。もう少し様子を見て変化がなければ、やはりフードを変えた方が良いかも、ですね!
    クプレラ、知りませんでした!とても良さそうなフードですね。NOWフレッシュやアーテミスのグレインフリーもチェックしましたが、ダントツで脂質が低い!こんなフードがあったとは…。さすが、だいずさんです!
    またまた長々となってしまいすみませんでした。ご意見とっても参考になりました!今後もだいずさんの記事、楽しみにしております!

    ありがとうございました。

    ややまる

    • ややまる様
      ご丁寧にありがとうございます。

      フードの適正量も問題なく、運動量も増やされたとのことなんですね。。
      そういうことであれば少しカナガンで様子を見られて、「やはり変化がない」ようであればフードの切替を検討されてもいいかもしれませんね。

      クプレラはカナガン同様にチキン味ですので、問題なく切替できるかなとは思います。
      (粒の形状が少し変わっていて薄っぺらいのが特徴です)

      また何か気になる点あればコメントを寄せて頂ければと思います。
      ありがとうございました。