犬が吐いた!その時チェックすべき点とは?|犬の様子や色などで原因と対策がわかる!

犬が吐いた!?その時チェックすべき項目とは?愛犬が急に吐いた!!ってなると心配しますよね。
特に子犬でまだ飼い始めた当初は結構パニックになります。

でも一緒にいる時間が長くなると「吐く」事に昔ほど驚かなくなるのも事実です。(私がそうです)

一般的に人間の嘔吐に比べると犬はよく吐く動物です。
犬がもし吐いてしまった時、どうするのか?何をチェックするのか?今回はこちらをまとめたいと思います。

まずここをチェック!
  • 吐いた後のいつも通り?それとも元気がない?ぐったりしている?
  • 吐いたのは一過性?それとも継続している?
  • 吐いたのは消化されていない?消化されている?
  • 吐いたものをすぐに食べようとしている?
  • 吐いたものはどんな色?血は混じっていない?

吐くには大きく2種類ある

犬が吐く行為は大きく分けて2種類に分けられます。
犬が吐いたものの状態その後の犬の様子を見てください。それによって原因がどこにあるのかがある程度推測できます。

(1)吐き出し

 吐いたものが消化されていない。吐いたものを、すぐに食べようとする。

(2)嘔吐

 吐いたものがある程度消化されている。吐いたものを食べようとしない。

吐き出しの原因

消化されていない=餌のまま出てきている状態ですので犬はあわてて食べようとします。
犬の吐きだし

この吐き出しが、一過性の場合でその後も元気そうであればそこまで心配する必要はありません。

吐き出したものを食べようとしたり、犬の様子を見てケロッとしている様子であればしばらく様子を見てあげましょう。

ではどうしてこの吐き出しがおこるのか?その原因とは?↓

【原因】一過性の場合→早食い

一過性の場合の吐き出しは早食いが主な原因です。犬はあまり噛みません。急いで食べて丸呑みしてしまうので急に苦しくなって吐いてしまいます。

そのようなワンちゃんには早食いさせないよう対策してあげましょう。

早食い対策

  • 1回のフードを数回に分ける
  • 小粒のフードに切り替える
  • 早食い対策用のフード皿で与えてみる
ですが吐き出しが継続する場合や犬に元気がない場合は要注意です。

【原因】繰り返す場合→食道の異常

吐き出しが一過性ではなく継続性がある場合は心配です。
食べたものが胃などの消化器官に消化される前に口から逆流した状態ですので、胃の前の食道に問題がある可能性があります。

食道狭窄
食道が細くなってしまう。異物などで傷つけられた食道が治るときに引きつられてしまう「瘢痕(はんこん)収縮」や、胎生期になくなるはずの血管が残ってしまい、食道を囲んで島つけている先天異常などが原因。
巨大食道症
逆に食道が弛緩してしまう。なんらかの原因(多くの場合原因不明)で食道が弛緩してしまい、胃まで食べ物を運べない病気。
継続性があれば例え元気でも必ず「吐いた回数、吐いた日時、どんな様子で吐いた」など出来るだけ詳しく記録し動物病院の先生に診てもらいましょう。

嘔吐の原因

吐きだしと違って吐いた物が消化されている場合は嘔吐です。食べたものが胃などの消化器官に到達し消化されながらも、そこで何らかの異常があるため、外へ吐き戻されたことを意味します。こちらも一過性で犬が元気にしていれば、絶食などの処置で様子を見て大丈夫です。

しかし、継続性があったり元気が無かったり吐いた物に血が混ざっていたり(茶色い)、他にも不調が見られる場合は、消化器官の異常や脳神経の異常、内臓疾患、伝染病などあらゆる疾患が考えられます。吐く様子や、吐く前に普段と違うことをしたか(車に乗った or いつものフード以外を食べた)等を出来るだけ思い出して詳細に記録しすぐに動物病院の先生に診てもらいましょう。

主な嘔吐の原因

  • 食べ過ぎ・・・一番多い
  • ドッグフードが腐っていた
  • 空腹嘔吐
  • 車酔い
  • 胃捻転・胃拡張
  • 中毒症状
  • 内臓疾患(副腎皮質機能低下症など)
  • 伝染病その他
この中でも食べ過ぎやドッグフードが腐っていたなどが多い原因です。こちらについてはフードを新鮮なものに切り替えて、フードの量を調節しながら様子を見ることになります。

ではその他にどんなことが原因で考えられるでしょうか?

【原因」空腹すぎて吐いてしまう

吐いた日に「あー今日は餌をあげる間隔が長かったなー」ということはありませんか?

犬は空腹過ぎると胃酸過多になって胃液や胆汁が逆流して吐いてしまうことがあります。胃液であれば白い液体、黄色いのは胆汁です。エサを上げる前に黄色い液体を吐いたりした場合はこの可能性が高いです。

空腹嘔吐の対策

  • ドッグフードの回数を複数回に分けて空腹の時間を減らします。
  • 1日2〜3の食事を4〜5回に分けます。
あまり細切れにすると前に食べたエサがまだ残っているため、エサを与える間隔は最低でも3時間はとります。

【原因】怖い胃捻転・胃拡張

食べた直後に激しい運動をした!などがあれば要注意です。

胃捻転とは
ガスなどで胃が膨れて、ねじれてしまった状態のことです。ポチたまの旅犬だいすけ君もこの病気で亡くなったので病名を聞いたことがある方も多いかもしれません。この胃捻転が原因で嘔吐をすることもあります。食後すぐの運動などが原因で起こります。
胃拡張とは
食べ過ぎ、早食いなどで胃の中のガスが異常に発酵することによって胃が異常に膨らんだ状態をいいます。ここから胃捻転につながることもあります(胃拡張胃捻転症候群)。

胃捻転は死に至る重篤な病気です。すぐに病院で診てもらう必要があります。

胃捻転の主な症状

  • 腹部がふくれあがっている、触ると痛がる
  • 嘔吐
  • ゲップをよくする
  • 水を大量に飲む
  • 食欲がない
  • 大量のよだれがでる
  • 吐こうとするが何もでない

かかりやすい犬種

胃捻転にかかりやすい犬種
中~大型犬ではグレートデン、コリー、ボルゾイ、セントバーナード、ロットワイラー、ラブラドールレトリバー、アラスカンマラミュートなどです。小型犬ではミニチュアダックスフント、ペキニーズ、コッカースパニエルなどが挙げられます。

胃捻転の対策

  • 食べた直後は運動をさせない
  • 早食い対策用のフード皿で与えてみる
  • フードを複数回に分ける、減らす

【原因】中毒症状

吐いた前にいつもと違うものを食べた!または拾い食いをしていた!など怪しい行動があれば要注意です。

下記は命を落とす危険のある食べ物です。勿論この他にも沢山ありますが代表的なものだけ列挙します↓

中毒症状を起こす食べ物

  • ねぎ類(たまねぎ・長ネギ・ニラ)
  • チョコレート
  • ブドウ、レーズン

私の愛犬もパンに入っているチョコチップを1粒食べてしまったことがありました(反省)。外出先でパンを食べてうっかりチョコが落ちてしまっていたようです。病院に電話をし相談したところ「少しくらいなら様子を見るで大丈夫」とのことでした。その後も嘔吐はせずに元気なままでした。

またチョコレートは犬にとって危険なものでありながら、厄介なことに犬にとっては「美味しい味」なのです。
だから一度味を覚えてしまうと家の中を探したりするので注意してくださいとのアドバイスを受けました。

まとめ

これは私の愛犬(ポメラニアン/4kg)の場合の話で、犬の体重など個体差があるのでもし食べてしまった場合は必ずかかりつけの病院に相談しましょう。

その時に「何」を「どのくらい」「何分前」に食べたのか出来るだけ詳しく動物病院の先生に伝えましょう。また食べてしまったものや、嘔吐したものもビニール袋などに入れて持参します。

【原因】伝染病その他

嘔吐の原因が必ず消化器官にあるとは限りません。脳神経の異常や内臓疾患、伝染病副腎皮質機能低下症など、代謝性の病気が原因で嘔吐が起こることもあります。その他、肝臓や脾臓の病気のために、嘔吐することもあります。

動物が嘔吐したとき、消化器に異常が見つからない場合は、消化器以外の病気を疑ってみる必要があります。

色は?血は混ざっていないか?

嘔吐物に血液が混じっていたら、すぐに病院に行きましょう。特に吐いた物が古い血液の色(茶色っぽい)だと重篤な潰瘍や腫瘍が疑われますから、すぐに動物病院へ連れていき、診察してもらってください。

嘔吐の治療は絶食療法で

吐き出し(未消化のものを吐いてすぐ食べる)の一過性の場合はそこまで心配する事はありません。

私の愛犬もたまに吐き出しをします。その時の様子が元気で吐いたものを食べようとしている状態であれば、2時間くらい空けて1回のフードの半分くらいを少しずつあげて様子をみています。

↓↓↓

嘔吐(消化されたものを吐く)の場合、たとえ一過性のもので、元気があっても様子をみながら注意深くみてあげましょう。
絶食や絶水などの処置を行う必要がある場合があります。この辺りは自分で判断せずかかりつけの先生に相談して適切なアドバイスを仰ぎましょう。

私が小さいころ飼っていたパピヨンも原因不明の嘔吐が続き先生の指示で24時間、絶食と絶水をしました。でも24時間・・・長いんです。水を探してうろうろしてる姿が可哀そうで・・可哀そうで・・・でも24時間後、あれほどしんどそうだった様子がけろっと元気になりびっくりしたのを覚えています。

まとめ
  • 吐いたのが一過性で継続性が無く犬が元気そうなら様子を見るで大丈夫です
  • 吐いたものをよくチェックして血が混じっていたら病院へいきましょう
  • 早食いや食べ過ぎは吐き出し・嘔吐の原因になりますので対策が必要です
  • 食べた直後に激しい運動をすると胃捻転の危険がありますので避けましょう
  • 犬が拾い食いしないようお菓子などは犬の届かないところでストックしましょう
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ドッグヘルスアドバイザー(認定番号H0533号)愛犬のアレルギーと涙やけに悩みドッグフードを調べるうちに危険な原材料が使用されていたことに気付きました。大切な愛犬にぴったりな安心安全なドッグフードを選びましょう。このサイトがドッグフード選びのお役に立てば嬉しいです。